「対話の会」が歩んできた軌跡を残していきます。
事務局は事務的に残していきますが、
ここにみなさんの足跡もつけていただいて、「対話」の軌跡を豊かにできたらすてきですね。
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放射線は目に見えず、「何年も経ってから影響がでる」という意識もあるため、怖さを増長しているのだと思います。
人間は、わからないものはこわいものです。 おばけ、宇宙人、自然現象・・・ けれども今言われている「ミリシーベルト」の範囲内であれば、危険性はタバコや交通事故よりずっと下です。 どうぞ、正しく怖がってください。 現場のみなさんは話が別です。桁の違う量の放射線量に立ち向かってくださっています。 あの場所には、安全の保証はありませんでした。 いままでの対処のおかげで、最悪の危機は脱したとみてよいと思っています。 本当に、感謝の気持ちでいっぱいです。 以下、資料になります。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 東京大学医学部附属病院放射線科の中川恵一です。 東北関東大震災の被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。 現在、東大病院で放射線治療を担当するチームの責任者をしており、医師の他、原子力工学、理論物理、医学物理の専門家がスクラムを組んで、今回の原発事故に関して正しい医学的知識を提供していきます。以下、Twitterでのコメントをまとめました。15日~17日です。ご参照ください。 【2011.3.15】 放射線とはものを突き抜ける能力が高い光や粒子のことです。そしてこれをあびる量が多くなると、遺伝子にダメージを与え人体に影響を及ぼすことがあります。放射線を出す能力を放射能、それを持つ物質を放射性物質と呼んでいます。 今回の原発事故では原発から放射性物質がまき散らされています。これは大きな杉の木から花粉が飛散している状態と似ています。ただし、放射性物質は目に見えません。花粉を避けることは窓を閉めて花粉を部屋に入れないことです。 しかし、この放射性物質からの放射線は窓や壁を突き抜けるため、花粉から出る放射線を避けることは、原理的にはできません。深刻なのは体の中に吸い込むことです。 体の中から被ばくする事を内部被ばくと言います。体の外からあびる外部被ばくより危険です。体の外は洗えますが、体の中は洗えないからです。花粉と同じように放射性物質を体にたくさんついた状態で帰宅されたら、服を脱ぐ事、体を洗う事が重要です。 窓を閉めても意味がないというのは勘違いです。窓を閉めることは大きな意味があります。さえぎる物があると放射線物質の侵入を防げます。外からの放射線の影響も弱まります。 そもそも、放射線の被ばくがある、ない、という議論は無意味です。なぜなら、ふつうに生きているだけで、私たちはみんな”被ばくしている”からです。世界平均で1年間に2.4mSv「ミリシーベルト」という量の放射線をあびます(大気、大地、宇宙、食料等にから発せられる放射線を自然被ばくと言います)。 mSvは「ミリシーベルト」と呼びます。ミリシーベルトは、放射線が人体に与える影響の単位です。ミリ(m)はマイクロ(μ)の千倍です。1mSv = 1000 μSvです。自然被ばくは国や地方によって違い、イランのラムサール地方は10.2mSvの放射線を一年間であびています。つまり年間10200μSvの被ばくがあります。逆に少ない所もあります。 【2011.3.16】 昨日(2011年3月15日)、東京周辺では、1時間当たり1μSv程度の放射線が観測されています。 これは、大気、食料などから普段あびている自然被ばくと比べるとどの程度のものになるでしょう?現在の東京に100日いると、2.4mSv=2400μSvあびることになります。 つまり、昨日の状況が続くと、普通は1年であびる放射線量を100日であびることになります。通常の3倍程度の放射線をあびることになるということです。 まず、この放射線量が医学的にどの程度の影響を持つ量なのかを考えたいと思います。 200mSv(ミリシーベルト)つまり200,000μSv(20万マイクロシーベルト)が医学の検査でわかる最も少ない放射線の量と言われています。症状が出るのは、1,000mSvすなわち1,000,000μSv(百万マイクロシーベルト)からです。極端な例ですが、全身に4,000,000μSv(4百万マイクロシーベルト)あびると、60日後に50%の確率で亡くなります。 もっと低い放射線量では、症状もなく、検査でも分かりませんが、発がんのリスクは若干上がります。ただし、およそ100mSv(ミリシーベルト)の蓄積以上でなければ発がんのリスクも上がりません。危険が高まると言っても、100mSvの蓄積で、0.5%程度です。 そもそも、日本は世界一のがん大国で、2人に1人が、がんになります。つまり、50%の危険が、100mSvあびると50.5%になるわけです。タバコを吸う方がよほど危険です。現在の1時間当たり1μSvの被ばくが続くと、11.4年で100mSvに到達しますが、いかに危険が少ないか分かると思います。 さて、放射線の量をお風呂のお湯に例えてみます。「1時間当たり何ミリシーベルト」といったり「1年当たり何ミリシーベルト」といったりする場合、その量は「蛇口から流れ出るお湯の出方」を意味します。値が大きければ、激しく流れ出ていることになります。そして、たまったお湯の量が、ただの「何ミリシーベルト」という値です。上の例では、11.4年かけてぽたぽたと100mSvのお湯がたまったことになります。 でも、ここで注意が必要です。数分で、一気にためたお湯と、11年かけてためたお湯では、量は同じでも、放射線の場合には、人体に与える影響は、全く違うのです。生物のDNAは、放射線で一時的に壊されても、すぐに「回復」が起こるのです。1μSv/h(マイクロシーベルト/時間)という「線量率」では、傷つけられたDNAは、ほとんど回復するため、医学的にほぼ影響がありません。もちろん、今後も影響が全くないとは言えません。 【2011.3.17】 今回の原発事故により福島県内などで放射性ヨード、セシウムが微量ながら検出されております。これはウランの核分裂により作られたもので、風や雨により到達したものと思います。ただし、非常に微量なため、現時点では健康被害は全くありません。 甲状腺とはヨードを取り込み、それを材料にして甲状腺ホルモン(体のアクセルとなるホルモン)を作る臓器です。放射性ヨードは、甲状腺がんや甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の治療に使われます。 ただし、これら医療用に使われる放射性ヨードの量は 現在、各地で空気や飲料水1リットルから1時間に検出されている量と比べて桁違いに高い(1000億~10兆倍程度)量です。 バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に産生される病気で内科的治療でコントロールできない場合、正常の甲状腺細胞に放射線ヨードを取り込ませることで甲状腺細胞にダメージを与え、過剰になった甲状腺機能を抑えます。放射性ヨードは、「クスリ」にもなると言うことです。 また、多くの甲状腺がんにも、甲状腺細胞ほどではありませんが、ヨードを取り込む性質が残されており、バセドウ病と同様に、放射線ヨードを口から飲むことで、がんの治療が行われます。 この場合、正常の甲状腺が残っていると、放射性ヨードが、正常の甲状腺細胞にばかり集まってしまいますので、甲状腺を全部摘出することが必要です。 現在、原発事故による放射性ヨードの心配をする必要はありません。医薬品であるヨウ化カリウム製剤も、現時点では服用する必要はありません。ましてや、消毒薬のイソジン(ヨードを含む)を飲むなど、絶対にやめて下さい 。それに伴うアレルギー、甲状腺機能異常などの副作用の方がずっと心配です。 首都圏の環境放射線が、一時、毎時1マイクロシーベルトにまで上昇し、心配しました。しかし、3/16以降は、たとえば、東京で、毎時0.052-0.053マイクロシーベルトと平常時に戻っています。 神奈川、千葉、埼玉なども同様です。 【質問に対して】 *妊婦の方へ 放射線は、妊娠後4ヶ月以内が最も胎児に影響を与えるといわれています。100mSv未満ならばその後の胎児には影響がでないことが示されています。妊婦に関する放射線防護についてのデータは、国際放射線防護委員会がまとめています。 *内部被ばくと外部被ばく放射線の人体への影響は、外部被ばくも内部被ばくも同等です。ただ、いったん放射性物質を体内に取り込んでしまうと、被ばくから逃れられないので、内部被ばくの方がより危険といえます。 ただ、放射性物質を体内に取り込んでも、体外に排出されたり、自然に放射能が弱まったりすることで、放射線の影響も弱まっていきます。 *放射性ヨードに関して 原発からまき散らされる放射性物質としてヨードやセシウムが話題となっています。これらの物質を体内に取り込んで排出されるまでの時間は、物質の形態や取り込まれる体の場所によって様々です。目安としては、ヨードが甲状腺に取り込まれた場合、30日程度で半分の量が排出されます。ただし、ヨード自身は8日で半分の放射能になります。ヨードの大半は放射線を出しながら体外に出て行きます。ちなみに甲状腺に取り込まれなければ、その日のうちにほとんどが出て行きます。東大病院では、ヨードの放射線は甲状腺のがん治療にも使っています。この場合は、甲状腺にヨードを集めたいので治療の前に患者さんは、ヨードの摂取を制限されます。(この話は、別の機会に詳しくつぶやきます【3.17のtweet参照】) * 乳幼児の被ばくに関して 甲状腺に関しては、内部被ばくによって、乳幼児に発がんが増えたというデータがあります。外部被ばくに関しては、特に大人との違いは見られません。チェルノブイリの原発事故で、唯一増えたがんは、小児の甲状腺がんでした。内部被曝については、小児に影響が出やすい可能性があります。 チェルノブイリ事故とちがい、今回の原発事故に近い、スリーマイル島原発事故では、小児の発がんリスクの上昇は見られませんでした。 *公務員の被ばく引き上げに関して 昨日、公務員の放射線被ばくの許容範囲を100mSvから250mSvに引き上げられました。短時間での250mSvの放射線量の蓄積は身体に負担を与えかねない量と考えています。事故現場の近傍で作業するためには、それだけの許容量がないと有効な作業ができないのかもしれません。人材も限られてきています。 しかし、許容量の引き上げ以外にも対策があったのではないかと思わざるを得ません。 *医療被ばくとは何が違うのか? 今回の事故で、CT検査などによる医療被ばくの量を初めて知った方も多いと思います。医療被ばくには上のような線量の制限を設けていません。日本国民一人当たりの医療被ばくは1年間の平均で約2~3mSvです。 これは自然被ばくに匹敵する量で、世界平均に比べてもダントツに多いことが知られています。でも、日本人は世界一の長寿国ですね。もちろん、被ばくによって日本人が長生きしていると言っているのではありません。でもCTなど”被ばくする医療行為”は、日本人の長寿に少しは貢献しているのでしょう。間接的な理由で医療行為による被ばくは患者に対し利益を与えていると考えています。では、なぜ医療被ばくには限度を設けていないのでしょう? それはCT撮影を行なう等の医療行為で受ける被ばくには、明確な利益があるからです。CTによって、早期にがんが見つかったり、良い治療方針が見つかったりすることがあり、被ばくをして生涯の発がんの確率がほんのわずかに上がることを心配するよりも(1回のCTの被ばく程度で本当に確率が上がるかどうか実はわかっていません)、あなたの生活によっぽどプラスの貢献をするでしょう。 他方、原発事故による放射能漏れの影響は、その人には全く利益をもたらしません。したがって、医療被ばくと今回の原発事故による被ばくは、本来は比べてはいけないものなのです。CTよりも多いから、少ないから、ということはあまり考えないでください。ムダな被ばくを抑えるように医療従事者は心掛けています。その観点で言えば、原発事故による被ばくは絶対に防がなければなりません。”被ばく量”という観点から言えることは、今回の事故により生じている今の放射線量は問題ない量ですので、どうか安心してください。 PR
2月26日に例会が開かれました。
20名の参加でした。 教師6年目の女性の先生の実践報告でした。 私は参加できませんでしたので、参加者の声を載せたいと思います。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 石田さん、お忙しい中資料の準備、そして発表ありがとうございました。 10月1日に授業を参観させて頂いた時の、話題になった子ども達の表情や先生の温かな関わりを思い返していました。 「教師が子どもにどんな言葉掛けをしたらいいのか」 という正解のない問いについて、改めて自分のクラスを想いました。 子どもの関係が浮かび上がってくるような授業記録を選ばれたこと、きっと石田さんが訴えたかったことが詰まっていたのですね。 斎藤先生、コーディネートとは・・・勉強させて頂きました。 同じ資料でも、あのような進め方をすることで、読み方感じ方は 全く異なるものになるものですね。 『勉強会の場も授業である』という小林先生の言葉を感じ、 これからの例会の進め方に示唆を頂いた思いです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 次回の例会は 4月23日(土) 時間 14:00~17:30 場所 東京学芸大学附属 竹早小学校 内容 14:00~14:30 総会 14:30~17:30 第1回例会 となっています。 よろしくお願いします。 (N)
22名の参加でした。
22名という数もあり、発言がつながっていったように思います。学生の参加者からも自身の思いが率直に語られた会でした。 内容は明日、載せたいと思います。 (N) <追記> 目黒先生の3年生から2年間担任して2年目の4年生の実践でした。 単元は「一つの花」 目黒先生の思いは 「子どもと一緒につくる模造紙板書」 という強い主張のある提案でした。また、単元の構想の中に、子どもを位置づけて単元構想をまとめていることも思いのある提案でした。 【話し合いのなかで出た話題】 ・この授業でこそこの板書 ・教師と子どもが活用するための板書 ・「一つの花」などの戦争文学などの教材を取り扱いの難しさ 今回は話し合いの中で発言しにくかったもしくは、聴くことに徹していた方たちにもまとめとして何か残してほしいと思い、一言ずつ感想を書いていただきました。そのなかからいくつか紹介します。 【感想の中から】 ・文学教材の背景知識、とても考えさせられました。 「これ、何時代?」という発言であるとか、「あいま」の問題であるとか、子どもが生活や現在の価値観と照らし合わせて読むには必要なのかなと思います。(学生の参加者から) ・「あいまなんてあるのかな」「戦争って激しいからさ」「もう、帰ってこれないかもしれない」この子たちの発言(おそらく生活経験に即したもの)の根拠を問う。それによって、学級の戦争のイメージを広げる、深めるそれによって、子どもたちの読み考え子どもたち同士の関係が深まり発展していくのではないかな・・・と思いました。(現職の先生の参加者から) ・「板書の大事さ」 →意見の対立・吟味 →大事なことはわかるが、板書に神経が集中し子どもの言葉をじっくり聞けなくなるのでは?という思いもあります。(現職の先生の参加者から) 今回もたくさん対話ができました。 考え続けることを続けたいですね。 次回は2月26日(土)14:30~ 学芸大学附属竹早小学校 次回もたくさんの仲間と対話ができるといいです。 (N)
参加者は33名でした。
今回に提案者は、東京学芸大学附属世田谷小学校の齊藤和貴さん。2年生の総合学習で「絵本の読み聞かせを通して自分のあり様を考える」という授業実践を提案でした。 今回の内容 1.参加者の自己紹介 2.絵本の紹介 3.本時のVTR視聴 4.グループ討議 5.グループ別内容の報告 6.全体討議 7.齊藤さんから ●「さかさこもりくん」について 今回の齊藤さんが授業で使用された絵本は「さかさこもりくん」です。内容を簡単にまとめると以下ようになります。 反対の言葉しか言えないこもりくん、通りかかったねずみくんに「あそばないよー。」と声をかけるものの、気にかけてもらえず、まったく相手にしてもらえません。次に来たくまくんに「今日はひどい天気だ。」と声をかけます。くまくんはその言葉のおかしさが気になり、こもりくんと話をしていく中で、こもりくんが逆のことを言っていることに気づきます。その後、2人は一緒に遊び、楽しい時間を過ごしました。 ●グループ討議と全体討議から 多くのグループで討議の焦点となったのは、「先生と子どもの問題意識のズレ」です。齊藤さんは、子どもたちにくまくんの立場から教材に向き合ってほしいと考えておられました。その背景にはクラスの子どもたちに「他者を感じてほしい」という思いと「言葉を大切にしてほしい」という思いがあったからです。しかし、 ・子どもの意見に対して、先生からの言葉、価値づけが多すぎるのではないか。 ・ワークシートの記述をはじめ、くまくんがいい人、ねずみくんがよくない人という構図がいつの間にか出来上がっていないか、本当に子どもに感じさせたかったのはその部分か。 ・2年生にとって、「さかさこもりくん」を題材とした先生ねらいは難しすぎるのではないか。 といった側面から、先生のそれらの思いが子どもたちに伝わっていないのではないかという意見が出ました。 ○齊藤さんの思いから ただ、これらのことはすでに齊藤さんは感じられており、印象的だったのは、最後に「私自身がねずみくんだったのかもしれない。」と齊藤さんが自分自身を形容されていたことです。 ねずみくんのことを「ねづっち」と言った子どもに対して「ねずみくんでしょ」と修正した場面がありました。それを捉えて、『齊藤さんの姿』と『齊藤さんが授業にかけた願い』とのズレを感じた参加者の方から出された意見をうけての発言だったと思います。 齊藤さん 「普通であれば、子どもたちは、こもりくんの立場で物語を読んでいく、しかし、あえて、くまくんの立場から読んでいくことで『優れた聞き手』としてのくまくんのよさに気がついていってほしかった。しかし、そのような思いが強かったゆえに、私自身がねずみくんになってしまっていた。」 学級の実態に明確な問題意識をもち、真っ正面から取り組み、実践を模索していく齊藤さんの姿から多くのことを学ばせていただいた会となりました。 (K&N) 次回は12月11日 竹早小学校 14:30~17:30 です。 今回はたくさんの学生さんが参加してくれました。興味ある方の参加は勿論、『この人なら』という方を誘っての参加をお待ちしています。 (N) |
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