「対話の会」が歩んできた軌跡を残していきます。
事務局は事務的に残していきますが、
ここにみなさんの足跡もつけていただいて、「対話」の軌跡を豊かにできたらすてきですね。
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参加者は33名でした。
今回に提案者は、東京学芸大学附属世田谷小学校の齊藤和貴さん。2年生の総合学習で「絵本の読み聞かせを通して自分のあり様を考える」という授業実践を提案でした。 今回の内容 1.参加者の自己紹介 2.絵本の紹介 3.本時のVTR視聴 4.グループ討議 5.グループ別内容の報告 6.全体討議 7.齊藤さんから ●「さかさこもりくん」について 今回の齊藤さんが授業で使用された絵本は「さかさこもりくん」です。内容を簡単にまとめると以下ようになります。 反対の言葉しか言えないこもりくん、通りかかったねずみくんに「あそばないよー。」と声をかけるものの、気にかけてもらえず、まったく相手にしてもらえません。次に来たくまくんに「今日はひどい天気だ。」と声をかけます。くまくんはその言葉のおかしさが気になり、こもりくんと話をしていく中で、こもりくんが逆のことを言っていることに気づきます。その後、2人は一緒に遊び、楽しい時間を過ごしました。 ●グループ討議と全体討議から 多くのグループで討議の焦点となったのは、「先生と子どもの問題意識のズレ」です。齊藤さんは、子どもたちにくまくんの立場から教材に向き合ってほしいと考えておられました。その背景にはクラスの子どもたちに「他者を感じてほしい」という思いと「言葉を大切にしてほしい」という思いがあったからです。しかし、 ・子どもの意見に対して、先生からの言葉、価値づけが多すぎるのではないか。 ・ワークシートの記述をはじめ、くまくんがいい人、ねずみくんがよくない人という構図がいつの間にか出来上がっていないか、本当に子どもに感じさせたかったのはその部分か。 ・2年生にとって、「さかさこもりくん」を題材とした先生ねらいは難しすぎるのではないか。 といった側面から、先生のそれらの思いが子どもたちに伝わっていないのではないかという意見が出ました。 ○齊藤さんの思いから ただ、これらのことはすでに齊藤さんは感じられており、印象的だったのは、最後に「私自身がねずみくんだったのかもしれない。」と齊藤さんが自分自身を形容されていたことです。 ねずみくんのことを「ねづっち」と言った子どもに対して「ねずみくんでしょ」と修正した場面がありました。それを捉えて、『齊藤さんの姿』と『齊藤さんが授業にかけた願い』とのズレを感じた参加者の方から出された意見をうけての発言だったと思います。 齊藤さん 「普通であれば、子どもたちは、こもりくんの立場で物語を読んでいく、しかし、あえて、くまくんの立場から読んでいくことで『優れた聞き手』としてのくまくんのよさに気がついていってほしかった。しかし、そのような思いが強かったゆえに、私自身がねずみくんになってしまっていた。」 学級の実態に明確な問題意識をもち、真っ正面から取り組み、実践を模索していく齊藤さんの姿から多くのことを学ばせていただいた会となりました。 (K&N) 次回は12月11日 竹早小学校 14:30~17:30 です。 今回はたくさんの学生さんが参加してくれました。興味ある方の参加は勿論、『この人なら』という方を誘っての参加をお待ちしています。 (N) PR |
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